ランニング再開の道具は4つで足りた|ブランク8年で本当に必要だったもの
東京マラソンに落ちて、いわきサンシャインマラソンを走った
学生のときは駅伝をやっていました(運営者について)。引退してから、8年以上走っていません。体重は当時から15kg増えています。
その状態で、フルマラソンに出ることになりました。人生で一度は東京マラソンを走ってみたいという漠然とした思いがあって、友達と一緒に東京マラソン2026に応募した。結果は落選です。せっかくその気になっていたので、二人の予定が空いていた、いわきサンシャインマラソン(福島県いわき市)にエントリーし直しました。
エントリーしてから大会までに走ったのは、10kmを1回だけです。「ほぼ練習なしで走った」と言うときの「ほぼ」の中身が、これです。一度きりの10km。
結果としては完走しました。30kmまでは、急な上り坂と給水では歩く無理のないペース。30kmから先は両足が攣って、ほぼ歩き。それで、ほぼ5時間ぴったりです。
無謀だったと思います。同じことをすすめる気はまったくありません(ブランクがあって体調に不安がある人は、長い距離の前に医師に相談してください)。ただ、この記事の出発点がそこだったのは事実なので、そのまま書いておきます。
で、走ると決めてから最初にやったのは、道具を調べることでした。「ランニング 初心者 必要なもの」。出てくるのは、だいたい10点前後のリストです。シューズ、ウェア、ソックス、時計、ボトル、キャップ、補給食。
読んでいて、どうも自分の話に聞こえませんでした。それらは「これから初めて走る人」に向けて書かれている。私は、初めてではない。家には昔の道具が残っているし、身体のほうも昔の感覚を覚えている。前提が違う。
だから、リストを買い揃えるのはやめました。かわりに、必要になった順に手を打っています。この記事は、そのやり方の記録です。
この記事に出てくるのは、いま私が実際に使っているものと、買わずに済ませているものだけです。 そしてアフィリエイトリンクは1つも貼っていません。 シューズとタイツの製品名も、ここでは書きません(タイツは擦れの記事で紹介しています)。
結論だけ先に
- 再開のために買ったのは2つ。 シューズと、ランニング用のハーフタイツ(+ウェア類)
- あとの2つは、家にあったものです。 ヴァセリンと、ワイドハイターPRO 粉末。どちらもランニングのために買ったものではありません
- 買っていないものもあります。 GPSウォッチは持っていません。ソックスも、いまだに普段の靴下で走っています
- 私に来た悩みは、擦れと臭いの2つだけ。しかも順番に来ました。 だから道具も、順番に足せば足りています
- この記事にアフィリエイトリンクはありません。リンク先の擦れ・洗剤の2記事には、アフィリエイトリンクと執筆時点の価格情報を含みます
タイトルの「4つ」は、シューズ・ハーフタイツ・ヴァセリン・ワイドハイターPRO 粉末のことです。ウェアは何枚か買い足していますが、枚数は数に入れていません。
この記事が向いていない人
- これから初めて走る人 — 昔の道具も昔の感覚もない前提なら、一般的な初心者向けの持ち物リストのほうが噛み合います。あちらが間違っているという話ではなく、宛先が違うだけです
- 速く走るための道具を探している人 — このサイトでは扱いません。タイムを上げる話は出てきません
- 具体的な製品名とランキングが欲しい人 — シューズとタイツの製品名は書きません(理由は本文と末尾に)
ランニング再開組は、初めて走る人と買う道具が違う
ここが記事の背骨です。何を買うかの前に、前提が3つ違います。
1つめ。家に、昔の道具が残っている。
初めて走る人にとって、道具は「買うか買わないか」の話です。再開する人にとっては、まず「使えるか、使えないか」の判断が先に来ます。残っているものを、そのまま使うのか、捨てるのか。買い物の前に、この工程が1つ挟まる。
私の場合、残っていたのは駅伝時代のシューズでした。この「使えるか」の判断について、1つだけ調べた事実があります。
デサントが運営する inov-8 のコラムに、こういう記載があります。「買ったまま履いていないランニングシューズ」でも、いつかは寿命を迎える。未使用の場合、購入から3〜4年程度が寿命の目安とされています。
履いていなくても、素材のほうが時間で変わっていく、という説明です。走行距離だけで寿命が決まるわけではない。
「2〜3年」という目安を挙げている情報も見かけますが、私が原文を確認できたのはこのコラムだけです。メーカーによって幅がある、くらいの解像度で読んでください。
そのうえで、8年です。どの目安を採っても、外に出ている。
念のため書いておくと、私は目安の数字だけで昔のシューズを見限ったわけではありません。実際に履き比べてもいます(その話はすぐ下で)。ただ、残っていた道具を「まだ使える」と判断する前に、こういう目安があることは知っておいて損がない。私はそう思っています。
2つめ。身体だけが、昔の感覚を覚えている。
これがいちばん厄介だと思っています。走り方は忘れていない。10kmという数字への抵抗感も、あまりない。でも身体は8年ぶんと15kgぶん、当時と違う。
判断の基準だけが昔のまま残っている状態です。練習1回でフルマラソンに申し込む、みたいなことを、そこそこ本気でやります。私がやりました。
3つめ。昔と同じ場所が、同じように痛むとは限らない。
これは実際に起きました。駅伝をやっていた頃の悩みは股ずれで、1回10km以上・夏場に集中して出ていた。いまは1回5〜10kmで、昔より短い。それなら同じ股が軽く擦れるだろうと見積もっていたのですが、実際には、いちばん悩んでいた股はほぼ擦れなくなって、かわりに脇が時折痛むようになりました。場所が入れ替わっています。
さらに分からないことがあります。
今年のフルマラソン。42kmを5時間かけて走って、そのときは擦れなかったんです。
42km走って擦れず、近所の5〜10kmで脇が痛む日がある。なぜそうなるのか、私には分かりません。ウェアだったのか、ペースだったのか、その日の汗の量だったのか。理由なら後からいくらでも作れますが、確かめていないので書きません。
分かっているのは、距離を減らせば擦れも減る、という単純な話ではなかったということだけです。何をどこまで切り分けたか、切り分けられなかったかは、擦れの記事のほうに全部書きました。
→ ランニングの擦れ対策|乳首・脇・股ずれにワセリン1つで足りるか
ここで言いたいのは、「昔これで困ったから、これを買う」という買い方が、当たらないことがあるという一点です。
昔の記憶に合わせて先回りで買うより、走り直して、実際に困った順に手を打つ。私はその順番にしました。
ランニング再開のために買った2つ
順番に足していったのは、この2つです。
シューズ — 薄底の時代から来た人間が、厚底を買った
最初に買ったのはシューズでした。
ここで、時代の話をさせてください。私が走っていた頃は、ソールの薄いシューズが正しいとされていた時代でした。 8年経って店に行くと、棚の主役は厚底に変わっていた。浦島太郎です。
それで、昨今の厚底ブームに乗っかる形で、当時の薄底のシューズと、新しい厚底を試し履きして比べました。 選んだのは厚底です。走り込んで検証したわけではなく、履き比べたうえでそちらを選んだ、というところまでの話ですが、目安の年数だけで昔のシューズを捨てたのではない、というのが正確なところです。
細かい選定基準は覚えていません。何と何を比べたのかも、記録に残していない。ただ、8年で変わっていたのはシューズの寿命だけではなくて、シューズの常識のほうもでした。ブランクというのは、道具の劣化と、常識の入れ替わりの両方で効いてきます。
ランニング用のハーフタイツ
2つめがこれです。ウェア類も何枚か買いましたが、はっきり差を感じたのはタイツでした。
履いているタイツは、擦れの記事で紹介しています。
昔はランパン(ランニングパンツ)で走っていました。丈が短くて、内側がゆるい。脚を動かすたびに、肌と肌が直接こすれる。私の場合、股ずれはここで起きていました。
タイツにすると、肌と肌のあいだに生地が1枚入ります。しかも身体に密着しているので、生地そのものが動く余地も小さい。「肌と肌」が「肌と生地」に置き換わる、という構造の違いです。
ランパン時代と比べて、股まわりはほぼ擦れなくなりました。 これは実感としてはっきりあります。
ただし、条件を揃えて比べたわけではありません。学生時代とはウェアも身体も違うので厳密なことは言えませんが、履いていたタイツが結果的に股ずれの対処になっていたのだと思っています。それと、擦れ自体が消えたわけでもありません。 いま私が時折痛むのは、股ではなく脇です。タイツは脇には何もしてくれません。
夏場は暑いと感じる人もいますし、洗い替えで2枚以上は要ります。そこは正直なところ、面倒です。
再開してから困ったのは、走ることではなく擦れと臭いだった
買ったものの話は、ここまでです。ここから先が、この記事でいちばん伝えたいこと。再開してから実際に困ったのは、走る技術やペースのことではなく、擦れと臭いという地味な2つでした。 しかも同時ではなく、順番に来ました。
対策に使っているものは、2つとも、ランニングのために買ったものではありません。別の用途で家にあったもの(ヴァセリンと、ワイドハイターPRO 粉末)です。走り出す前には、必要になることすら分かりませんでした。だから「先に買っておけ」とは書きません。何をどう使っていて、何が解決して何が残っているかは、それぞれ別の記事に全部書きました。
もう1つ、走るために買ったわけではないのに毎日使っているものがあります。ストレッチポールです。走った日ではなく、走らない日に使っている。→ ストレッチポールと類似品の違い|安いポール3種を試して結局戻った理由
1. 擦れ — 走り出して数回で来ました
シャワーで沁みて初めて気づくやつです。痛いから走らない、で1週間止まると、そのまま止まりやすい。再開直後にいちばん効く止まり方だと思っています。痛みが強い場合や治らない場合は、市販品で様子を見ずに医療機関へ。
→ ランニングの擦れ対策|乳首・脇・股ずれにワセリン1つで足りるか
2. 臭い — ウェアを何回か洗った頃に来ました
洗った直後は無臭なのに、着て汗をかくと戻ってくる。洗剤を買い足す前に見る条件が、3つありました。私が使っているものは、近所のクリーニング店で教わったものです。
→ ランニングウェアの臭いが取れないなら、洗剤より先に見る3つの条件
順番が入れ替わる人はいるはずです。走る場所も時間帯も違うので。ただ、少なくとも私には、同時には来ませんでした。先に擦れが来て、そのあとに臭いが来た。だから足した道具も、2つで済んでいます。
ランニング再開で買わずに済んでいるもの
買ったものより、こっちのほうが役に立つかもしれません。
GPSウォッチ — 持っていません
再開してから、買っていません。
私の走り方は、休日の日中に、近所の道を5〜10km。記録は、スマホの無料アプリ(Nike Run Club)で一応取っています。それで足りているので、専用のウォッチまでは要らなかった、というだけの話です。
「初心者向けリスト」に必ず入っている類のものが、私の場合はスマホで代わりが利きました。走る場所や距離が変わればそうもいかないはずで、要るか要らないかは、走り方の違いだと思っています。
ソックス — 普段の靴下で走っています
これも買っていません。ランニング用のソックスは、いまだに1足も持っていない。休日の日中に近所を5〜10km、普段の靴下のまま走っています。
ただし「買わなくていい」とは書きません。 私の距離ではまだ困っていない、というだけの話だからです。
駅伝をやっていた頃は、足裏にマメができていました。母指球のあたりと、土踏まず側。テーピングで対処していました。当時と今とで、距離も頻度も違います。マメができるところまで走るようになったら、たぶん話が変わる。
いまは困っていない。昔は困っていた。それが正確なところです。
まだ来ていない悩み
そもそも走る回数が戻らない、という道具より手前の段階の話は、別の記事に書きました。→ ランニング再開が続かない|8年走らなかった理由は根性ではなく生活だった
まだ私に来ていない悩みも、書いておきます。来ていないので、対策は書けません。
- マメ・ソックス。駅伝時代は足裏にマメができていましたが、再開後は出ていません。距離の問題だと思っています
- 暗さ・寒さ。休日の日中に走っているので、まだ本気で困っていません
- 補給。いまの5〜10kmでは、出てきていない悩みです
来たら書きます。
まとめ
ブランク8年から走り直して、再開のために買ったのはシューズとハーフタイツの2つだけでした。あとから効いた2つ(ヴァセリンとワイドハイターPRO 粉末)は、どちらも走るために買ったものではなく、家にあったものです。
GPSウォッチは持っていません。ソックスもいまだに普段の靴下です。困っていないので、買っていません。
私に来た悩みは、擦れと臭いの2つ。順番に来ました。走り出す前に全部揃えなくても、たぶん間に合います。
この記事について(運営者について)
- 実際に使っているもの:シューズ、ランニング用ハーフタイツ、ヴァセリン、ワイドハイターPRO 粉末。すべて現在も使用中です
- 持っていないもの:GPSウォッチ、ランニング用ソックス。どちらも使用経験がありません。マメの経験は駅伝をやっていた頃のもので、再開後には出ていません
- 製品名を書いていない理由:この記事は売る記事ではなく順番の記事にしたかったためです(タイツの製品は擦れ対策の記事に掲載しています)。あわせて、このサイトでは製品ランキングを扱わないことにしています
- 調査日と出典:シューズの寿命に関する記述は、デサント(inov-8)のコラムを2026年8月9日時点で確認したものです。他社の目安として「2〜3年」という数字も流通していますが、原文を直接確認できていないためメーカー名を出していません
- アフィリエイトと価格:この記事に価格情報とアフィリエイトリンクは含めていません。ただしリンク先の2記事には、アフィリエイトリンクと執筆時点の価格情報を含みます
- 個人差について:走行距離・頻度・体重の変化はいずれも私個人のもので、感じ方には個人差があります。痛みや皮膚の異常が続く場合は、市販品で様子を見ずに医療機関へ相談してください
掲載している価格・仕様は執筆時点のものです。購入前に販売ページで最新の情報をご確認ください。

